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好きな人が忘れられないのは、
出会う前から、ずっと恋しかったのかもしれない

好きな人が、どうしても忘れられない。会えないのが、こんなに苦しい。——でも、少しだけ思い出してみてほしいんです。その人に出会う前にも、同じ痛みが、なかったですか?もしあったなら。忘れられないのは“その人”じゃなくて、もっともっと昔から、ずっと続いてきた感情なのかもしれません。

その痛みは、その人が連れてきたものじゃない

好きな人への想いは、本物です。会いたい、忘れたい、でも忘れられない——それはそのまま、大事にしていい。

でも、その苦しさが「ただの失恋」にしては大きすぎるとき。恋のたびに、同じ場所が同じように痛むとき。それは、その人に出会う前から、ずっとあなたの中にあった痛みが、今の恋にそっと乗っているのかもしれません。相手はきっかけで、痛みのほうが、ずっと前からそこにいた。

記憶もないほど、幼い頃に

まだ言葉も持っていなかった頃。形のない、名前もつけられない想いを、あなたは抱いていた。ただ、愛されたかった。

必死に泣いて、あなたなりの精一杯で合図を送った。「ここにいるよ」「こっちを見て」「抱っこして」。——でも、それが、届かなかったのかもしれません。

小さなあなたには、理由なんて分からない。分かるのはただ、「精一杯、愛してほしいって伝えたのに、届かなかった」という事実だけ。

だから、表現するのが怖くなった

何度も届かないと、子どもはこう学びます。——「愛してほしい」を全力で出すのは、こわいことなんだ、と。出せば、また無視されるかもしれない。嫌がられるかもしれない。だったら、最初から出さないほうが、傷つかずにすむ。

そうやって、あなたは“求めること”を、そっとしまった。強くなったわけでも、いらなくなったわけでもない。ただ、出すのが怖くて、出さなくなっただけ。

でも、ずっと、ほしかった

しまっても、消えたわけじゃありません。何年経っても、何十年経っても——あなたが本当にほしかったのは、これです。

「おいで」って、
笑って両手をひろげてくれる、
あの温もり。
まるごと包まれる、あの安心感。

好きな人を忘れられないのは、その人の中に、この“ずっとほしかったもの”の気配を感じたから。だから離れがたい。だから、その人がいなくなると、恋を失った以上の喪失感になる。——忘れられないのは彼じゃなくて、まだ一度も、ちゃんと満たされていない「あの温もり」のほうなのかもしれません。

🌙 そっと、問いかけ

その人と会う前から、同じ寂しさは、なかった? 「愛してほしい」を全力で出すのが、こわくなかった? ——もしそうなら、あなたはずっと昔から、たった一つの温もりを、待ち続けてきただけなのかもしれません。それは、弱さじゃない。

求めるのが怖くなったのは、生き延びるための反応だった

求めるのが怖くなったのも、恋のたびに苦しくなるのも、あなたが重いからでも、めんどくさい人だからでもありません。小さいあなたが、生き延びるために覚えた、いちばん正直な反応です。あなたはただ、ちゃんと愛されたかっただけ。それは、どんな子どもも持っていい、当たり前の願いです。

今、その願いに気づけたなら。もう「怖いからしまう」だけじゃなく、少しずつ、ちがう受け取り方を練習していける。まずは、ずっと待たせてきた小さなあなたに、あなた自身が「おいで」と言ってあげることから。

その“ずっとほしかった温もり”を、一緒に見てみよう
目的は、恋を消すことじゃない。「私は本当は、どんなふうに愛されたかったのか」に、やっと気づいてあげること。責めないで、ゆっくりで大丈夫。
好きな人がどうしても忘れられないのはなぜ?

その人への想いも本物ですが、忘れられなさが強すぎるときは、出会う前から続いていた“愛されたい”という満たされなさが、今の恋に重なっていることがあります。忘れられないのは相手というより、ずっと満たされてこなかった感情かもしれません。

記憶もないほど幼い頃のことが、今の恋に関係するの?

あり得ます。言葉を持つ前に「泣いても届かなかった」体験があると、“愛を求めること自体がこわい”という感覚が残り、大人の恋の苦しさとして現れることがあります。

これは親を責める話ですか?

いいえ。誰かを責めるためではなく、あなたが本当はどんな温もりを受け取りたかったのかに気づくためのものです。気づくことが、今の苦しさをやわらげる第一歩になります。

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