「インナーチャイルドを癒しましょう」とよく言われます。でも、いくら子どもの自分を抱きしめても、なぜか変わらない——。その理由は、頭の中にもう一人、別の存在がいるからかもしれません。傷ついた子ども(インナーチャイルド)と、それを責める親(インナーマザー)。この二つの違いがわかると、癒しが前に進み出します。
インナーチャイルドは「傷ついた・満たされなかった子どもの自分」。
インナーマザーは「その子を監視し、責め、支配する親の声」。
この二つは、頭の中でセットになって存在しています。責める親(インナーマザー)がいて、責められて縮こまる子ども(インナーチャイルド)がいる。あなたの中で、今もこのやりとりが続いているのです。
| インナーチャイルド | インナーマザー | |
|---|---|---|
| 正体 | 傷ついた子どもの自分 | 取り込んだ親の声・価値観 |
| 役割 | 感じる・傷つく・求める | 評価する・責める・許可する |
| 声の例 | 「さみしい」「本当は甘えたい」 | 「甘えるな」「もっと頑張れ」 |
| 必要なこと | 受け止め・安心・ケア | 気づき・距離・言い返し |
たとえば、仕事で失敗して落ち込んだとき、あなたの頭の中ではこんなことが起きています。
すると、傷ついた子どもが、さらに親の声に責められて、二重に苦しむ。この構造が、「何をしても自分を責めてしまう」正体です。
インナーチャイルド・ワークは、傷ついた子どもの自分を慰め、受け止める方法です。とても大切なもの。でも——責める親(インナーマザー)の声が鳴り続けたままだと、こうなります。
おすすめは、次の順番です。
① インナーマザーに気づく
頭の中の責める声を「これは母の声だ」と切り分ける。まず加害の声を止める。
② その声に、大人の自分から返す
「もう責めなくていい」「私は私で大丈夫」と、声に返事をする。
③ 安心してから、子どもの自分をケアする
責める声が静まった空間で、はじめてインナーチャイルドが安心して受け止められる。
つまり、まず母の声を静め、それから子どもの自分を抱きしめる。この順番にすると、癒しが定着しやすくなります。
関連:インナーマザーとは/癒しても変わらない理由/距離を置くと罪悪感/インナーマザー診断
※ 親を責めるためではなく、あなたが自分の人生を生きるための気づきを目的としています。医療的な診断ではありません。
kokoro.ai(cocoa カウンセリングルーム)